【2014年9月16日】「思い通りの肉焼きへ ~おいしさをコントロールする~」

去る2014年9月16日、南草津にて、「思い通りの肉焼きへ」というタイトルでお肉セミナーが行われました。講師を担当するのは、日本味育協会、通称MIIKUの代表宮川順子さん

■楽しそうな宮川先生
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肉のおいしさをコントロールするために、
肉の特質を知り、加熱とタンパク質の関係を学ぶ…というと
ちょっと難しそうに感じられるかもしれませんが、
加熱温度や芯温の違いでお肉を焼き分けて、その後試食。

「自分の好みの味をみつけよう!」という実験的なセミナーで、非常に盛り上がりました!

■みんな真剣に講義を聞いています
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具体的な講座内容としては…

①肉を焼く目的とはなにか?
・消化吸収しやすくする

・細胞を壊すことでタンパク質の存在を知らせる水溶性「うま味」物質=肉汁を出させ、
「おいしさ」を感じさせる ※生だとうま味物質を感じにくいため、主に食感が中心。
・加熱で肉汁が蒸発すると、香り物質が揮散し「おいしさ」を増幅させる。

 ②「焼く」がもたらす「おいしさ」
・香り

・香ばしさ(クリスピー感)
・油脂の風味
・メイラード反応(糖とアミノ酸が反応し香ばしい焼き色(メラノイジン)や香気が発生する)
・食感

芯温と肉質の変化
・肉汁を失わず、ふっくらやわらかく焼き上げるには、肉の中心温度65℃以下で焼く
・具体的な芯音と表面温度による肉の味の変化

宮川 順子先生の講義の様子はこちらの動画でもご覧いただけます。

講義をしっかり聞いた後は…

早速焼いて行きます!!

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芯温と表面温度による焼きわけを習ったのですが
もうみんなかぶりつきです!

■芯温系を指して温度を確認している様子(35℃と60℃で好みの味を比較)
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この後、表面温度による焼きわけを試食

1、冷たい状態から焼く
ポイントは柔らかさ。表面の熱変化がゆっくりなので、固くならない

2、180℃から焼く
一般的な焼き方。柔らかさと香ばしさが中くらい

3、230℃から焼く
一気に表面を強く焼き、香ばしさを出す。柔らかさは失われるが苦味の要素が加わる

4、230℃から多めの油脂で焼く
いわゆる揚げ焼き。表面を衣状態まで加熱することでカリカリ感を出す。食感自体が変わる。

■揚げやきの様子
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そして、待ちに待った試食タ~イム♪

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見てください!
このいただきますありがとう協働隊・隊長の素晴らしい表情を!
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もちろんみんなも負けずに♪
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楽しく学んで、自分好みの味をみつけた後は、
サカエヤの新保社長から、生産者と取組む牛づくりの話を…。

■新保社長の講義

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「帰ったらやってみよう~」
「芯温計っていくらするんだろう?」
「僕ら、将来一緒に店やろうか~」

帰り際、受講生のこんな声を聴きながら、充実したセミナーは終了いたしました。

宮川 順子先生の実習の様子はこちらの動画でもご覧いただけます。

(執筆:実行委員 北村貴)


2014-09-16 | Posted in 活動レポート, 食べる