【2015年2月14日】徳野貞雄先生による「オトコのための食育講座」

NHK出版生活人新書「農村(ムラ)の幸せ、都会(マチ)の幸せ~家族・食・暮らし」の著者である、徳野貞雄先生による食育セミナーをバレンタインデーの特別企画として開催しました。

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権力闘争史としての歴史ではなく、庶民の暮らしがどう変わっていったかという視点で歴史を読み、その中で、ムラとイエの役割や、人の暮らしがどう変わったか・・・。若者にとって仕事とは、自立とは、結婚とは・・・などなど、徳野先生は、若者を居眠りさせない奇想天外な迫力に満ちた講義で、参加者の皆さんも納得しながらも大爆笑!

徳野先生のお話は、カネ、カネ、カネ、すべてを経済価値で見ようとする社会で、「農と食」の価値はわけがわからなくなってしまって、食育が必要になったけれど、産業や国家の歴史より古くからあるのが農業と家族。

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人間にとって生きるために必要だったものがこの二つ
経済が大事だという人でも、家族を養う事の経済効果を測っているのか?経済では解決できない部分をどう考えるのか、です。非婚化、晩婚化、少子化が大問題だけれど、愛の大安売りをしている今の世の中、愛がないから結婚する人が少ないのではなく、家事や育児という「生活」が経済価値を持たないからで、カネ、カネ、カネと刷り込まれた若者たちは、カネで解決できない「生活」をつくれない。

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まもなく定年でも、まだまだ働けるプレミアム新人類の徳野先生は、トクノスクールを立ち上げて全国行脚されるようで、またぜひお話の続きを伺いたいです。
徳野先生、本当にありがとうございました。

徳野貞雄先生の講演の様子はこちらでもご覧いただけます。

【徳野貞雄先生プロフィール】=================================

熊本大学文学部総合人間学科地域社会学教授。
食と農の専門家として日本全国の農村に出かけ、フィールドワークをこなす活動派。全国合鴨水稲会世話人。『道の駅』命名者。
上記肩書き以外の主な役職:
九州農業・農村デザイン塾々長
九州番頭さんの会主催者
全国合鴨水稲会世話人
国土交通省地域振興アドバイザー

【経 歴】
1949年 大阪府貝塚市生まれ。
1987年 九州大学大学院文学研究科博士課程修了
1987年 山口大学人文学部助手
1989年 広島県立大学経営学部助教授
1997年 熊本大学文学部地域科学科 社会学助教授
その間にシェフィールド大学(イギリス)客員研究員。
1999年 現職

【研究分野】 農村社会学、農業社会学、地域振興論
・農村を軸に地域社会の構造変動や住民の生活構造についての研究(過疎地域論や混住化社会論などを含む)。
・担い手問題や農業後継者問題および有機農業運動など農業問題における人間の社会的領域に関する研究。
関連して現代社会における消費者(国民)の食生活構造など。
現代の高度産業社会化の日本における『食と農』に関する研究を農業社会学として提唱している。
・「マチおこし」「村おこし」のシステム開発や地域活性化集団の運営および農山村型第三セクターに関する研究。
・社会学の他の領域にもつよい関心がある。


2015-03-06 | Posted in 活動レポート, 生きる