【2014年12月14日】いのち いただきます!ありがとう! 元気野菜作りと元気人間作り 〜生ゴミ先生(吉田俊道先生)の実習&講演会 in 三重〜

12月14日(日)に、三重県伊賀市の愛農高校で、菌ちゃん先生こと吉田俊道先生の講演会と生ゴミ堆肥作りの実習を開催いたしました。

吉田先生は、去る8月20日にも京都のきたやま南山で、生ゴミ堆肥づくりの実習と講演を行っていただきましたが、そこで参加した愛農学園農業高校の生徒たちが、学校内において堆肥愛好会を結成して実践に取り組んでおり、その様子も検証しながら、吉田先生のお話と、教育現場での取り組み事例を見ていただく機会となりました。

今回のイベントには、農業に従事している若手農家や、食に関心の高い一般参加者もおられ、まずは生ゴミ堆肥作りの実習からスタート。
ビニールハウスに入り、生ゴミ堆肥と土を混ぜながら野菜に育つ環境とは?などを講話いただきながら作業を進めて行きます。

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続いては、野外編ということで、生ゴミではなく、落ち葉や朽ち木を使用した堆肥と土作りの実習へ。

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この落ち葉と朽ち木を使った堆肥&土作りは山の原理を利用したもので、植物が育つ一番良い環境(土)は山の腐葉土であるということです。とは言っても特別に何かを混ぜるということはなく、本当に朽ち木を細かく砕き、落ち葉を交互に敷き詰めて土を被せていくというシンプルなもの。ポイントは、ポリマルチで被覆して過剰な水分を遮断し、周りに溝を掘って雨水が入りにくくして、マルチの周辺部は土で押さえてしまわずにマルチ押さえを使って通気を確保することです。つまり森の環境に近づけたわけです。

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この作業の中で、土の中では発酵が進み、温度が上がり、やがて分解され土になっていく工程を楽しくお話されていました。

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続いては、学校内にもどり吉田先生による講演が始まります。

吉田先生は、命あるものはすべて、次の命にその命を手渡しながら生きている。野菜の命も、動物の命も、人の命も、地球の命も、全部つながっている。発酵も腐敗も、害虫も、菌も、すべては、次の元気な命にバトンタッチするための役割があって、すべてが必要なもの・・・とおっしゃいます。

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また野菜は、それぞれが生きるためのファイトケミカルという高分子の物質を作りますが、健康な野菜ほどたくさん作り、それがあると害虫は食べにくくなります。ところが人間にとっては活性酸素を消去する健康成分となると言われていました。

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吉田先生の講演は、事例や実例を紹介しながら、データに基づいた内容であり、すこし専門的な話でしたが、一般参加者の中には家族で参加された方もおられましたが、吉田先生の話を聞きながら大笑いする子どもが沢山いて、難しい話をより面白く、楽しく、また頭の中に入るようにお話をされているのがとても良かったです。

吉田先生の想いである有機農業を通じて、微生物も害虫もすべて私たちの生活に欠かせないということを体感し、地球のすべての命の循環に心が震えるほど感動して、これをなんとしても次世代に伝えたいということがひしひしと伝わる1日でした。
先生ご自身が、生ごみを使った無農薬野菜作りによる食育活動を幼稚園保育園や学校で広く行っておられ、その結果、体も心も驚くほど元気になる子どもたちをたくさん見てこられていることだけに、とても暖かな空気に包まれたイベントとなりましたこと有り難く思います。

菌ちゃん先生こと吉田俊道先生、愛農高校のみなさん、ご参加くださいました皆様、ありがとうございました。

吉田俊道先生の「生ゴミ堆肥づくり」の様子はこちらでもご覧いただけます。

 


2014-12-14 | Posted in 活動レポート, 育む