【2014年11月1日】京丹後 梅本農場訪問&交流会
京丹後市で有機農業を営む梅本修氏を訪問しました。
梅本氏は現在、約4ヘクタールの農地を使い、年間100種類以上の野菜を有機栽培で育てておられます。ご夫婦以外に研修生数名と共に作業をされています。
通常、有機農業は小規模面積の農家が多いのですが、様々な作業を効率化、省力化し、できるだけ自然の力に任せて野菜を育てる手法は、梅本氏ならではの技で、参加者一同、大きく関心を寄せていました。
特に、由良川河川敷の草を何年も何年も(8年以上のものもあり)積み重ねて堆肥として畝の上に敷いて行く手法は圧巻で、腐植が少ない土地であっても、自然を生かしてすばらしい土作りができるため、参加者にとって大きなヒントになりました。 この方法であれば、畝を毎回耕耘せずに、不耕起栽培ができるため、大きな機械や人手も必要なく、作業が大幅に省力化できる点が素晴らしいと感じました。
また気になる販売先については、当初は苦労したものの、有機JAS認証を取得して、少しずつ信頼を得て行くなかで繋がった縁を大切にし、今では、いただいた注文をお断りしなければならないくらい、各方面から注目される立場になられています。
栽培方法云々よりも、「梅本の育てた野菜が欲しい」と個人に対する信頼を寄せてくれる人と長くつきあって行きたいという言葉に、消費者の近い距離感を大切にされているなと感じました。
梅本農場訪問の様子はこちらの動画でもご覧いただけます。
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さらに農場訪問後に開催された「農のリアル談義」では、地元の若手農家や新規就農者など10名にもご参加いただき、それぞれの立場から普段聞けないリアルな話をたくさん聞くことができました。
梅本氏ももともとはサラリーマンで、脱サラして京丹後で農業を始め、試行錯誤のうえ、現在に至っており、その背景や苦労を乗り越えて来た話は、ほとんどがサラリーマンである参加者の共感を得ていました。
特に、参加者からすれば、農業者として第一歩をすでに踏み出されている先輩にあたるため、どうやってサラリーマンを辞める覚悟をしたのか?実際の経済的事情はどうか?家族の理解は?など、新規就農時にリアルに直面する課題の乗り越え方を真剣に質問していた姿が印象的でした。
地元から参加してくださった農業者のみなさんにとっても、普段、あまり接することの無い人たちと話ができ、またこれだけ多くの人が農業を目指しているということを知り、大変刺激になったと声を頂戴しました。
将来、このような機会を通じて、農業者同士として、横のつながりがさらに広がっていけば良いと思いました。
梅本さまはじめ地元の農業者の皆様、大変貴重な時間をありがとうございました。
農家交流会「農のリアル談義」の様子はこちらの動画でもご覧いただけます。
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(執筆:実行委員 岩崎吉隆)